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2011年1月16日 (日)

民主党は、統一地方選でどんな旗を掲げるのか?

今朝の「産経抄」が「不条理」を取り上げている。
海江田万里氏の発言を、「政治家としては如何なものか」ということであるが、海江田氏の発言はいわば菅首相の本歌取り、もしくは首相に対する精一杯の皮肉であって、それに触れないのはどうかなあ、という気がする。
それはともかくとして、菅首相が「不条理」ともいえる形で与謝野氏を散り込んでまで内閣改造を行った意図は何か?

低迷する支持率を何とか反転させようという思いがあることは間違いないだろう。
その狙いは成功したか?
最新の世論調査結果は以下の通りであった。

14日発足した第2次菅改造内閣が、なんと発足直後から退陣水域入りの支持率となっている。インターネットサイト「Yahoo! みんなの政治」が集計中の世論調査によると、改造内閣を「支持する」はわずか16%で、逆に「支持しない」が78%にも達しているのだ(15日午前9時現在の集計)。昨年6月、菅直人首相が就任した際の内閣支持率は同調査でも50%を超えていただけに、世論が強い拒否反応を示している実態が浮き彫りになった。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110115/plt1101151519001-n1.htm

ネット調査は批判に傾くといわれる。
新聞社の調査ではどうか?

菅直人首相が「最強の態勢に」と意気込んだ内閣改造は政権浮揚効果に乏しく、毎日新聞が14、15日に実施した緊急世論調査の内閣支持率は29%にとどまった。社会保障と税の一体改革を担う与謝野馨経済財政担当相の起用は「評価しない」が過半数を占め、枝野幸男官房長官の評価も二分。24日召集の通常国会へ向け、自民党は「与謝野氏問責」もちらつかせて攻勢をかける構えで、11年度予算案審議の行方はさらに混とんとしている。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110116k0000e010002000c.html
改造直前はどうだったか?
Photo_2

時事通信社が7~10日に実施した1月の世論調査によると、菅内閣の支持率は前月比0.3ポイント増の21.3%で、4カ月ぶりにわずかに上昇した。不支持率は同1.2ポイント減の59.2%。支持率下げ止まりの背景には、菅直人首相が年頭記者会見で、小沢一郎民主党元代表に対し、強制起訴された場合は議員辞職を含めて進退を判断するよう求め、「脱小沢」路線を一層鮮明にしたことがあるとみられる。首相が内閣改造の方針を打ち出したことも影響したようだ。
調査は、全国の成年男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は68.0%だった。
内閣を支持する理由は、「他に適当な人がいない」9.4%が最も多く、「だれでも同じ」5.0%、「首相を信頼する」3.8%などと続いた。不支持の理由は「期待が持てない」36.0%、「リーダーシップがない」34.5%、「政策が駄目」22.0%などの順。

http://www.jiji.com/jc/v?p=ve_pol_cabinet-support-cgraph

「小沢切り」の旗幟を鮮明にしたことによって(?)、支持率は下げ止まったようにも見えるし、拒否反応が強まったようにも見える。
少なくとも、菅首相が期待したようなV字回復の雰囲気は感じられない。
20%近くというのはもはや来るところまで来ているのであって、下げ止まっただけではほとんど意味がない。
むしろ、与謝野氏取り込みによって、野党の反発はより強まると思われる。
内閣改造によって、「小沢切りカード」を使い果たした感があるので、これからの浮揚をどう図っていくのか?

さて、4月には統一地方選が予定されている。
端的にいえば、政権交代をどう評価されるかということである。

選挙は都道府県の首長(知事)と議員、および政令指定都市の首長(市長)と議員を選出するための選挙が4月10日に、続いて基礎自治体の市区町村の首長(市長、区長、町長、村長)と議員を選出するための選挙が4月24日に執行される。2010年(平成22年)11月30日の衆議院本会議で選挙実施に必要な特例法が可決・成立し、日程が決まった。
2009年(平成21年)に国中央の政権交代が実現してから初の統一地方選挙ということもあり、民主党政権に対する事実上の審判の意味合いを持った選挙となる。

Wikipedia110102採取更新

先ごろの茨城県議選の様相を見れば、民主党の退勢は明瞭である。

来春の統一地方選の前哨戦として注目された茨城県議選(定数65)は12日投票が行われ、即日開票の結果、新県議65人が出そろった。民主党は政権交代の勢いを駆って、過去最多の19選挙区に23人の公認候補を擁立したが、獲得したのは改選前と同じ6議席と振るわなかった。
自民党は無投票当選の6人を含めて33議席と、過半数超を維持。公明党は現有維持の4議席、共産は現有1減の1議席と後退、みんなの党は現有1議席増の2議席を獲得した。無所属は19人が当選を決めた。県議選には106人が立候補。無投票の8選挙区を除く28選挙区(定数計57)で98人が争った。
http://gazoo.com/g-blog/ntkd29/268241/Article.aspx
選挙に詳しい森田実氏の見方も厳しいようだ。

菅改造内閣は増税まっしぐら内閣だ。「たちあがれ日本」を離党した増税論者の与謝野馨氏を経済財政担当相に起用し、増税路線を猛進しようというのである。
この陣容で、統一地方選を戦って勝利できると思っているとすれば、菅首相も民主党もどうかしている。玉砕をめざすのだろうか? 気は確かなのか? 菅首相と民主党はどうかしてしまっているのではないか。
デフレ不況下での増税は国民生活を破壊し日本経済を崩壊させてしまうだろう。 増税を止めなくてはならない。

http://www.pluto.dti.ne.jp/mor97512/

統一地方選に際して、民主党は統一的な政策を打ち出せるのだろうか?
政権交代時のマニフェストが画餅だということは認めざるを得ないだろう。
参院選の際も現実を踏まえた修正を試みたが、支持を得られなかった。
Photo
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2010/news1/20100616-OYT1T00068.htm

民主党はいかなるイシューを選択し、それにどう対応していこうとするのか?
小沢切りを最大の政治課題であるかのように思い込み、盲目状態になっている菅内閣の行方は暗い。

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