『万葉集』とウィキリークス/やまとの謎(20)
『万葉集』とは何か?
Wikipedia(101214最終更新)によれば次の通りである。
『万葉集』(まんようしゅう、萬葉集)とは7世紀後半から8世紀後半ころにかけて編まれた日本に現存する最古の和歌集である。天皇、貴族から下級官人、防人などさまざまな身分の人間が詠んだ歌を4500首以上も集めたもので、成立は759年(天平宝字3)以後とみられる。日本文学における第一級の資料であることは勿論だが、方言による歌もいくつか収録されており、さらにそのなかには詠み人の出身地も記録されていることから、方言学の資料としても非常に重要な資料である。
日本の現存する最古の歌集ということは小中学生でも知っているが、『日本書紀』や『古事記』などの歴史書との関連性については多くの論点がある。
そのごく一部に触れたことがあるが、まさに豊かな(未知の)大海を前にして、小島の磯で戯れている子どもであろう。
⇒2008年8月 8日 (金):2年目を迎えて
しかし、戯れること自体が楽しみなのだ。
⇒2008年6月 5日 (木):『万葉集』とは?
⇒2008年6月 6日 (金):『万葉集』とは?…②日本という国の青春期
⇒2008年6月 7日 (土):『万葉集』の編纂過程
⇒2008年7月18日 (金):『万葉集』とは?…③大浜厳比古説
⇒2008年10月16日 (木):小林惠子氏による『万葉集』の解読
⇒2008年10月 5日 (日):『万葉集』と志貴皇子
稗史とは、「正史」の対語で、民間の細々としたことを記録したもの、である。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C9%A3%BB%CB
つまり正史から抹殺された本当の歴史を後世に伝えようとしてリークしようとしたものではないか、ということである。
その繰り返しが歴史なのだ。
そして、政争の勝者は、正史を編む。
『日本書紀』や『続日本紀』である。
政争に敗れた側の「弁明」の書が稗史である。
『万葉集』は、正史によって抹殺された貴重な情報を提供しているのかも知れない。
ウィキリークス(Wikileaks)が、賛否両論の話題を集めているのは、まさにそれを示しているだろう。
改めて説明するまでもないが、WikileaksとはWikipedia(101213最終更新)で次のように解説されている。
ウィキリークス (WikiLeaks) は、匿名により政府、企業、宗教などに関する機密情報を公開するウェブサイトの一つ。創始者はジュリアン・アサンジ。投稿者の匿名性を維持し、機密情報から投稿者が特定されないようにする努力がなされている。2006年12月に準備が開始され、それから一年以内に120万を超える機密文書をデータベース化している。ウィキリークスの運営には、MediaWikiに変更を加えたソフトウェアを用いている。
要するに、組織的に体制批判、内部告発をしようということだろう。
創始者のアサンジ氏が、ロンドンでイギリスの警察当局に12月7日に逮捕された。
アサンジ氏はスウェーデン国内での婦女暴行容疑でスウェーデン当局が逮捕状を取り、国際刑事警察機構
(ICPO)が国際指名手配していたが、アサンジ氏が自ら出頭した。アサンジ氏は容疑を否定し、陰謀だと非難している。
アサンジ氏は、12月16日に保釈され、「わたしは仕事を続けたい。無実も訴え続けたい」などと話したという。
WikipediaやWikileaksのWikiというのは、ハワイ語の「Wikiwiki」が語源で、「速い」「急ぐ」「形式張らない」といった意味がある。
ウィキでは通常、誰でも、ネットワーク上のどこからでも、文書の書き換えができるようになっているので、共同作業で文書を作成するのに向いている。
この特徴から、ウィキはコラボレーションツールやグループウェアであるとも評される。
良し悪しはともかく、インターネット時代を象徴するものである。
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