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2010年12月28日 (火)

スマートフォンの可能性/知的生産の方法(3)

スマートフォンが人気を集めているようだ。
Wikipedia(101224最終更新)によれば、以下のようなツールを指す。

「PDA機能が付いた多機能携帯電話」と表現されることがある。携帯電話・PHS端末を出自とするもの、PDAを出自とするもの、ページャー(ポケットベル)、を出自とするものの三つに大きく分けることができる。 米国でのBlackBerry(ブラックベリー)のビジネスマンにおける爆発的人気から世界的スマートフォンブームが起こった。
日本国内で普及している携帯電話は、その大半にカメラ・電子メール・ブラウザ機能などが搭載されており、多機能である。しかし、「ワープロや表計算などのビジネスアプリケーションがない」「搭載OSの技術情報が非公開である」「それによってフリーウェア等の開発・導入が困難である」など、PDAと呼ぶには汎用性・カスタマイズ性が不足している。このことから、日本的な多機能携帯電話はスマートフォンに含めないのが通常である。

携帯電話は、文字通り携帯(持ち運び)できる電話機である。
それが進化して、ネットへの接続やメールができ、高機能のカメラとして利用できるなど、多機能端末となった。
特に、わが国の携帯電話は、世界的にも特異な姿の進化をしているとして、「ガラパゴス・ケータイ」などと呼ばれたりしている。

これに対し、スマートフォンは、電話もできる情報携帯端末といえよう。
情報端末の代表は、パソコン(PC)であろう。
PCも軽量のノート型あるいはネットブックと呼ばれる小型のものなどが開発され、携帯に便利になってきている。
しかし、カバンの中に入れて持ち歩くのはまだ重い。特に、私のような身体障碍者には決して優しくないものだ。

今や、知的生産、端的にいえば文章を書いたり、データを加工したりするのに、PCが有用であることは言うまでもない。
私は、報告書や企画書など、他人に向けて書く文書は、PCでないと書きはじめられないようになってしまった。
特に、右手が麻痺してからは、メモが取れなくなってしまったのでハンディキャップは大きい。

文書を自分でPCに入力して作成するようになったのは、1986~7年頃ではないかと思う。20年以上になることになる。
完全なブラインドタッチというわけではないが、基本的には両手で入力していた。
右半身が麻痺してからは、左手だけで入力しているが、ミスタッチが俄然多くなった。
つい、隣のキー、例えば<O>と<I>などを打ち間違えることが、両手のときに比べて多くなるのだ。

携帯電話は、いつの間にか必需品になってしまった。
元来電話そのものはあまり好きな方ではないと思う。ヒマさえあれば電話をするタイプの人がいるが、私は必要最小限の用事にしか使わない。
しかし、脳梗塞を発症した際には携帯電話のお蔭で命拾いをしたと思っている。
⇒2010年4月18日 (日):中間報告(4)初動対応と救急車の是非

リハビリ専門病院では、病棟に患者の使えるインターネット環境がなかった。
それで、入院前は、メールといえば専らPCメールを使用していたが、入院後は携帯メールを利用した。
片手で操作できるので、片麻痺患者にとってはきわめて有用であった。

そんなわけで、携帯とPCを兼ねたツールが出たとなれば、期待は大きい。
世間的にはiPhoneの人気が高く、身の回りの利用者もほとんどiPhoneを使っている。
しかし、アンドロイドのXperiaにした。Googleのオープン・ソースの考え方の方が面白いような気がしたからである。

なお、アンドロイドには、次のような問題があることを、梅田望夫さんが産経新聞の「ウエブ立志篇」101129『アンドロイド訴訟の背景』で知った。

そのアンドロイドをめぐって、興味深い訴訟が米国で進行中である。ソフトウェア大手の米オラクルが、アンドロイド開発過程で同社のソフトウェアの特許や著作権が侵害されたとして、グークルを訴えたのだ。クーグルも徹底抗戦の構えで、訴訟は長期化の兆しを見せている。

Xperiaを使った感想はどうか?
私が十分に使いこなしてはいないという限定付きの評価ではあるが、私のニーズには不適であった。
私は、PCで行っていた基本的な業務資料の閲覧と編集、ウエブサイトの閲覧、メール等に利用したいと考えていた。できればメモ帳としても。
しかし、ウエブサイトの閲覧くらいは何とかなるが、基本的には入力が困難なため、メールや業務資料などには向いていない。
もちろんメモ帳は論外である。
入力のしやすさはポメラには敵わない。
⇒2010年8月 5日 (木):障害者に優しいツール:ポメラ/中間報告(10)

Bluetoothを利用したキーボードもあるが、折角の携帯性の良さがキーボードを別に用意するのでは台無しである。
付言すれば、電池の消耗が早いという欠点もある。丸1日持つかどうかである。充電器具を同行する気にはなれないだろう。

話題のiPadは、半身不随の身には重すぎた。
⇒2010年9月19日 (日):新聞の未来と折込チラシ広告
なかなか適当なツールというのは難しいものである。

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