菅首相続投で、本当にいいのだろうか?
民主党代表戦の期日も間近である。
今日、地方議員と党員・サポーターの郵便投票が締め切られ、14日の臨時党大会で開票される。
党大会で、国会議員が投票し、過半数を得た方が党代表に、そして首相になる。
この終盤情勢では、菅首相の再選の見通しが高いと報道されている。
私は、党員でもサポーターでもないから、この選挙に何らの投票権もない。
民主党の代表を選ぶならばそれでも構わないが、事実上の首相選挙であるから、国民の1人として、結果に注目せざるをえない。
選択肢が他にないのだから、菅氏に投票するか小沢氏に投票するしかない。
菅氏が首相に選ばれたのは6月4日である。
未だ3ヵ月ちょっとである。
3ヵ月という期間は、長いか短いか?
もちろん、首相の在任期間としては短いというべきだろう。
菅氏自身もそう考えているようだ。
「菅政権の本格始動はこれからだ」と。
しかし、器(適性)をみるためには、3ヵ月は十分な長さであるともいえる。
この間の実績として何が挙げられるか?
私の印象では、参院選の敗北と代表戦の対応がほとんどで、国家政策にみるべきものがあったとは思えない。
参院選のさ中に、財政再建のためには消費税のアップが必要だとして、自民党案にすりよって10%案を打ち出した。
しかし、それが支持を得られそうもないとみると、選挙期間中に、ブレた。
柔軟な思考をすることとブレることとは違う。
あまりにブレる人は、リーダーとしての適性を欠くだろう。
私は、民主党に大いに期待した。
その期待はほとんど裏切られたが、それを象徴しているのが菅氏ではないだろうか?
⇒2010年7月12日 (月):日本の政治はどうなるのだろうか?
⇒2010年8月 1日 (日):民主党におけるマネジメントの不在
⇒2010年8月 4日 (水):迫力欠く菅首相の国会論戦
国民が託した期待の1つが、政策の決定における官僚の主導からの脱却であろう。
しかし、菅首相は、すっかり財務省の手の内に入ってしまったようだ。
消費税問題がそうであが、国家戦略室の位置づけも、予算の立て方も財務省の意を汲んでいるようにみえる。
財務大臣在任中に、財務省の立場で考えるようになったのか?
菅氏と小沢氏の支持率における在来メディアとウエブサイトの差については既に触れた。
⇒2010年9月 4日 (土):菅VS小沢の支持率/マスメディアとネットの落差
どうやら、この傾向は一般的らしい。
産経新聞100910に次のような比較図が載っていた。
産経新聞によれば、「YAHOO!JAPN」は「ネット上の投票者は自らID(本人証明)を登録して政治コーナーに入り支持候補を選択する。政治に積極的にかかわりたい人たちの声だ」と分析する。
政治に積極的にかかわりたいかどうかは別として、差異は明瞭に存在する。
この差異の要因は何か。
ウエブサイトの回答者は無作為抽出された人ではないだろう。
回答を一種の重み付けと考えることもできる。
つまり、回答しようという主体的意思の存在である。
政治的な調査の場合、無作為抽出という方法がいいのかどうか疑問であるが、新聞・TVの調査結果が新聞・TVによって報道され、それがアナウンス効果を生む。
自分が投票権のある議員だったら、どの調査を参考にするだろうか?
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