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2010年8月23日 (月)

夫婦同姓VS夫婦別姓

夫婦同姓か夫婦別姓かの論議は、多様な論点を含んでいる。
双方の主な主張を見てみよう。
なお、一般的には、夫婦同(別)姓という語が用いられることが多いが、法律用語としては夫婦同(別)氏が正しい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AB%E5%A9%A6%E5%88%A5%E5%A7%93

<夫婦別姓派の主張>
・職業上、氏の変更が業績の連続性にとって損害となる場合がある
・ 氏名は自己を表すものとして、氏にアイデンティティを感じる人がいる。婚姻によって氏が変わると自己を否定された感覚を持つ人がいる
・ 配偶者の父母と同じ氏となることにより、配偶者の実家に組み入れられたように感じると同時にそのように扱われることが苦痛である
・妻の側が改氏する割合が全体の97%といわれており、男女平等に反する
・女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約により夫婦別氏の推進が要求されている
・国民の意識が変化しつつあり別氏が選択できないため事実婚で我慢している人たちがおり、彼らにも平等に婚姻の権利を与える必要がある
・中国や朝鮮半島など東アジアでは夫婦別姓の国が多く、同じ文化圏として日本も考慮すべき
・例えば、佐藤博美と鈴木博美という男女が結婚したときに不都合が生じる

<夫婦同姓派の主張>
・選択的夫婦別氏制度にしなければならない切実な理由がない
・職業上の不便などはおおむね旧姓の通称使用で解決が可能である
・ 2001年の世論調査によると夫婦別氏の実践を希望する人の割合は7.7%しかない
・ 夫婦同氏は日本の伝統である
・日本におけるかつての別氏や、中国や韓国の別姓は古い氏族制度の伝統に基づいた家父長的なものであり、別氏の伝統を復活させた場合女性差別に繋がりかねない(ただし前述したとおり中国や韓国の姓は父系の氏族を表すものである一方、日本の名字は家を表すものであるため、単純にかつての日本における別名字の習慣と、中国・韓国における別姓の伝統を同一視するべきではない)。
・現行の制度は近代的な理念に基づき夫婦一体性を強調したもので、別氏にすると女性の実家との結びつきを優先する傾向に拍車をかけることになる。氏は家族の絆である。別姓主張の理由が家族・家庭より個人を過度に優先する思想であり、現今問題となっている家庭崩壊を促進する惧れがある
・ 夫婦別姓が認められれば婚姻時に夫婦間で同姓にするか別姓にするか意見が対立する可能性があり、対立した場合は結婚を諦めるケースも出てくると思われ夫婦別姓で結婚をする夫婦以上に夫婦別姓で結婚を諦める夫婦の方が多くなり、かえって婚姻数が減少する可能性がある
・氏が指し示す対象を変更する必要性がない
・子供の姓も選択制であることから子供・孫の姓の取り合いになり、場合によっては深刻な対立に発展する可能性がある。特に一人っ子同士の結婚の場合、両家の両親が「孫をうちの姓にしてくれないと家が途絶える」と主張するケース、由緒・名誉・財産など両家の比較によって子供の姓を決めるケース、対立を解決する為に金銭の授受が起きるケースなどの弊害が発生する可能性が指摘されている。また金銭の授受が発生するケースでは「お金のある方の家が子供・孫の姓を手にすることができる」ようになることで、「子供・孫の姓の選択にまで格差社会にするつもりか」といった批判がある
・結婚時に同姓か別姓かの選択、子供の出生時に子供の姓の選択、などの精神的な負担を万人に負わせる可能性がある
・キリスト教の教会論において、福音派の指導者マーティン・ロイドジョンズは、キリストの花嫁であるキリスト教会がキリストの名前を与えられ、クリスチャンがキリストの名で呼ばれる神秘と特権から、女性も結婚した時に自分の名字を放棄して、夫の名前を与えられるのは、花嫁に与えられた特権であり、これが聖書的であるとし、非聖書的なフェミニズムを退けている

これらの論点が絡み合って簡単に結論を下せない。
しかし法案が上程されれば、否応なく賛否を示さなければならない。
政党としての態度表明の状況は以下の通りである。

<夫婦別姓法案に賛成>
・民主党
・公明党
・社会民主党
・日本共産党
<夫婦別姓法案に反対>
・国民新党[3]
・たちあがれ日本
<賛否不明確>
・自由民主党 - ただし総裁である谷垣禎一は2009年9月28日に慎重な立場を表明[5]。
・新党日本
・新党大地
・新党改革
・みんなの党

私(と配偶者)は、さしあたって夫婦同姓であることに、不都合はない。
夫婦別姓にする動機がないのである。
しかし、夫婦別姓にしたいという人がいる以上、そうできるように法律を変えてもいいのではないかと思う。
個人の自己決定できる裁量の範囲は、なるべく制約しない方がいいと思うからだ。
そして、現実に別姓にする人がそれほど多いとも思えない。
夫婦別姓にして起こる可能性のある問題は、ほとんど技術的に解決できるのではないか。

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