« 戦後史と“家族の絆”の行方 | トップページ | 物質の状態変化 »

2010年8月19日 (木)

家族の状態

家族とは何か?
分かりきっているようで、厳密な定義をしようとすると、結構考えてしまう。
Wikipediaでは、次のように説明されている(100818最終更新)。

家族(かぞく)とは、居住を共にすることによってひとつのまとまりを形成した親族集団のことである。また、「産み、産まれる」かかわりの中から生じた親と子という絆、そうしたものによって繫がっている血縁集団を基礎とした小規模な共同体が、家族である。同じ家屋に居住する血縁集団に限定して使う場合もあり、現代日本では直系親族を中心とする単家族のことを指す場合もある。

いずれにしろ、個人と社会の中間にある特定の小集団である。
家族の状態を理解するためには、家族を構成する個人相互の関係と家族と社会との関係を理解することが必要である。

家族のまとまりの状態は、概念的には、纏綿(てんめん)状態と遊離状態という2つの極限状態を考えることができる。
http://www.fuanclinic.com/kazoku/kazoku03.htm

”纏綿状態”とは家族メンバーが一つの塊のように融合した状態である。
各人もしくはサブシステム(夫婦・親子・兄弟等)間の境界が曖昧となり、それぞれの自立性が損なわれてしまっている。
このような状態にある家族は、家族全員、もしくは数人のメンバーが、自他の区別がついていないかのような同じ感じ方や考え方をしがちである。
家族以外の人たちの考え方や社会の出来事への関心が薄く、家族に起きる問題は極めて限られた情報に基づき、その家族にだけ通用する考え方で処理され、事態の一層の悪化を招くことがある。

纏綿状態で特に問題なのは、あるメンバー間の密着性と特定メンバーに対する依存性である。
あるメンバー間の密着性は外のメンバーとの離反をもたらし、依存性はメンバーの自立を損なわせることになる。
問題は、纏綿状態が必ずしも文字どおり結びあっているわけではないということである。
相互に一見親密な関係を作っているようにみえて、その奥には微妙な食い違いが潜んでいたり、愛情面の不満を内向させていることがある。
纏綿状態の
家族は、社会に対して閉鎖的で、家族本位となりやすい。

”遊離状態”とは家族メンバー間やサブシステム間に、相互関係をもたらすコミュニケーションが働いていない状態である。
それぞれが厚い壁を作ってしまっていて、家族としてのまとまりがみられない。
遊離状態にある家族メンバーは、お互いにまったく関わりがないように動いたり、特定のメンバー同士が強く結び付き他のメンバーを除外したりして、家族内緊張や不安を高めてしまう。
たとえば夫婦仲が悪く、そのかわり母子密着を一層強めているとか、親の不仲に不安を抱いた子供が学校に行けなくなるとか、様々な家族問題を引き起こすことになる。
このような家族も、家族外からもたらされる情報やアドバイスを、自らの家族問題解決に役立たせることは極めて困難になる。

纏綿状態と遊離状態は家族のまとまり具合の両極であって、いずれも問題を発生しがちである。
纏綿状態は、家族全体が1つの主体として環境としての社会に対し、遊離状態は家族を構成する個人それぞれが社会に対している。
いずれも、家族という単位が機能していない状態である。
このような状態に陥らないためには、家族同士の日頃のコミュニケーションを絶やすことなく、相互理解に努めるとともに、社会に対して開かれていることが必要である。

|

« 戦後史と“家族の絆”の行方 | トップページ | 物質の状態変化 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/395349/36128035

この記事へのトラックバック一覧です: 家族の状態:

« 戦後史と“家族の絆”の行方 | トップページ | 物質の状態変化 »