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2009年9月 8日 (火)

自由民主党・自壊の構造 その5.逆statesman

政治家を和英辞典で引くと、次のように出ている。

政治家 a statesman; a politician

両者の違いについて、高校時代に英語の時間に教えられた記憶がある。
politicianは、政治的な策を弄する人、statesmanはstatementを発信する人、というような説明だったように思う。
ちなみにstatemenは、以下のように説明されている。

━━ n., vt 陳述; 言ったこと; 声明(書); 報告[明細]書

言い換えれば、政治家にとって、言説というものがきわめて重要だということだろう。
自民党の幹部とされる人たちの失言・迷言は数知れない。
特に、麻生首相に関しては、あきれるくらい多かったというべきだろう。
wikipedia(09年8月3日最終更新)に掲載されているものから、首相就任後になされたものの一部を抜粋(多すぎて全部は引用しきれない)してみよう。

首相就任後、麻生は毎晩のように高級ホテル(帝国ホテル、ホテルオークラニューオータニなど)のバーや、料亭で会食していることを報道された。記者団に「庶民の感覚と懸け離れているのでは」と質問された際に麻生は「高級料亭、毎晩、みたいな話で作り替えている。引っかけるような言い方はやめろ」などと答え、その後も攻撃的な口調で答えた。

2008年9月24日、毎日新聞が「とてつもない金持ちに生まれた人間の苦しみなんて普通の人には分からんだろうな」と発言したと報道した。

2008年10月26日に行われた自民党の秋葉原街頭演説会の様子がYou Tubeに投稿され、九州でのある事例で、非正規社員が正規社員に転換されたことで婚姻率が上昇したことを紹介したうえで「女性がもう、結婚する相手が、なんとなーく、食いっぱぐれそうな顔してるとこりゃちょっと、結婚したらあたしが一人で働かないかんと。そら、なかなか結婚したくないよ。そら、女性のほうも選ぶ権利がある」と演説した。前後の文脈から「食いっぱぐれそうな顔をしている」というのは非正規雇用の男性を指していることは明白であり、非正規雇用の男性を差別する発言だとしてインターネット上で話題になった。

2008年11月20日、全国知事会議で「自分が病院を経営しているから言うわけじゃないけれど、大変ですよ。はっきり言って(医師は)社会的常識がかなり欠落している人が多い」「(医師不足の)責任はおたくら(医師)の話ではないですか」と発言した。会議後、記者団に発言の真意を問われ、「まともなお医者さんが不快な思いしたっていうんであれば、申し訳ありません」と謝罪した。

2008年11月20日の経済財政諮問会議において、「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金 (医療費)を何で私が払うんだ」「私の方が(多額の)税金は払っている」「67、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼしている、医者にやたらかかっている者がいる。学生時代はとても元気だったが、今になるとこちら(首相)の方がはるかに医療費がかかってない」と、発言していたことが、2008年11月26日に公開された議事要旨から判明した。

2008年11月14日のワシントンでの同行記者団との懇談で、定額給付金について「給付なんておれはいらない、というプライドもある人もいっぱいいる」と、定額給付金を受け取る国民はプライドが無いとも取れる発言をした。

2008年12月14日、北九州エコタウン(北九州市)を視察し、「民間で銭にしちゃおう、『しのぎ』にしようというのがすごい」と発言し、毎日新聞は暴力団の資金集めなどを指す時に使われることが多く品位に欠けるとの指摘もありうる問題発言として報道した。

2008年12月15日、参院決算委員会で健康増進策に関する質問に対して、自身の朝の散歩を挙げ「いい年こいて朝歩いているなんて、徘徊老人と間違われたりする時代があった。呼び止められたことが何回もありますから」と答弁したところ、記者団から「配慮に欠ける発言ではないか」と質問を受けると「どうして?何かよく分からない、言っている意味」と発言した。

余りにも素直過ぎるというべきか、他者に対する配慮が足りないというか、このような発言を繰り返していては、支持者を減らすばかりなのも当然といえるだろう。
statementによって支持を得るのではなく、支持を失うという意味で、逆statesmanである。
そして、重要なポイントは、他者に対する配慮が足りない、ということに関して、ほとんど自覚がないように見えることだ。
政治は、畢竟「他人のため」に行うものではないだろうか。
漢字の読み間違いも相当なものだと思うが、上記の発言は、いわば本音が吐露されたものである。
このような人が圧倒的多数で総裁に選ばれた自民党が自壊していくのは必然だったと思う。

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