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2009年9月24日 (木)

マエハラ(タ)、頑張れ!

私たち位の世代の人間は、どこかで一度は、「マエハタ、ガンバレ!」という声を耳にしているのではないだろうか。
1936(昭和11)年のベルリン・オリンピックの時のアナウンサーの声である。
私はいま、それをもじって、「マエハラ、ガンバレ!」と前原誠司新国土交通相に声援を送りたいと思っている。

「八ツ場ダム」建設の中止をめぐって、渦中にある前原国交相が、23日建設予定地の群馬県長野原町を訪れて、工事の進捗状況や水没し地区の代替地を視察した。
20909132民主党は、マニフェストの冒頭に、八ツ場ダムの建設「中止」を明記しており、前原国交相のスタンスもそれに沿ったものであるが、関係都県知事や地元住民などから批判の集中砲火を浴びている。
先日もTVの番組で、自民党の道路調査会会長・山本有二氏が、前原氏の姿勢を威丈高に批判していた。

私は、山本氏の名前は知らなかったが、コンクリート行政の元締め的立場にこういう人がいて、ハコモノや道路などを作り続けてきたのだな、と思わざるを得なかった。
名神や東名などの高速料金を下げられないのは、次々と建設される新しい高速道路の建設費と維持費を賄うためである。
新設の道路だけ切り離して効果対費用を計算すれば、やはり効率が悪いものが多いはずである。
もちろん、効率性と公平性の両方の視点が必要だとは思うが。

八ツ場ダムが長期的に進展し得なかった背景には、こういう人たちが、ハード主導で政策を推進してきたからだろう。
折しも、一方で自民党の総裁選の最中であるが、公共事業のあり方を争点の1つとすべきだろう。
何が何でも、計画したものは実施するという従来の公共事業だった。
前原氏は、それをブレーキのない暴走車にたとえていた。
そういう公共事業のあり方に対して、「NO!」というのが民意だったわけである。
新生自民党は、どういうスタンスで取り組むのか?

もちろん、政策を転換する場合、総論的には大所高所の議論が重要だと思うが、個別の各論についてはそれぞれの事情を勘案することが重要だろう。
前原氏は、端正な顔つきであることもあって、資産家もしくは世襲議員の仲間のように感じている人もいるだろうが、高校時代から奨学金を貸与されてきた苦学派である。
私も高校から、特に貧困な家庭を対象とした特別奨学金の恩恵に与ってきた。
そういう面からも、前原氏の苦労人としての視線に期待したいと思うものである。

石原都知事なども、建設中止ならば、都が負担した分は返還して貰うといち早く声明している。
もちろん、自治体の長としては当然のことかも知れないが、負担した資金の返還に触れる前に、長い間、下流地域の犠牲になってきた上流域住民の心に思いを致すべきではないか。
「友愛」などとは言わないが、弱者への思いやりがなければ、自民党の再生などあり得ないだろう。

地元住民は、「中止ありきでは話し合わない」ということで、前原国交相と地元住民との直接対話はならなかった。
八ツ場ダムの場合、地元のこの頑なまでの態度も当然のような気がする。
ダム建設の場合でも、途中で中止になる場合でも、方向は異なるが、今までの生活を強制的に転換させられるという意味では同じことである。
公共事業を中止する場合の措置をどう講じていくかを含めて論議すると言っている。
中止ありきではあるが、地元の理解を得るまで中止手続きを始めない方針だというので、必ずしも頑迷な姿勢ということではないと思う。

八ツ場ダム問題は、八ツ場ダム固有の問題であると同時に、「脱ダム社会」へ向かっての第一歩という位置づけも持っている。
地元の住民からすれば、「そんなの関係ない」のではあるが、やはり日本をどういう国にするかという問題の根幹である。
確かに、写真(産経新聞9月13日)に見るように、八ツ場ダムは、本体工事は別として、既に周辺工事はかなり進捗している。
しかし、本体工事に未着手の今が再考の最後の機会だとも考える。
ここは前原氏の力量に期待し、エールを送りたいと思う。

さて、「マエハタ、ガンバレ!」について、Wikipedia(2009年8月24日 (月) 最終更新)では、次のように解説している。

3年後の1936年(昭和11年)、ナチス体制下のドイツで開かれたベルリン・オリンピックの200m平泳ぎに出場し、ドイツ代表のマルタ・ゲネンゲルとデッドヒートを繰り広げて、1秒差で見事勝利。日本人女性として五輪史上初めてとなる金メダルを獲得した。この試合をラジオ中継で実況した日本放送協会アナウンサー河西三省は、中継開始予定時刻の午前0時を過ぎたため「スイッチを切らないでください」という言葉から始めた。
河西は、興奮のあまり途中から「前畑ガンバレ!前畑ガンバレ!」と20回以上も絶叫し、真夜中にラジオ中継を聴いていた当時の日本人を熱狂させた。この放送を聴いていた名古屋新聞浜支局の支局長が興奮のあまりショック死してしまうという事件も起こった。その放送は現在でも語り草となっており、レコード化もされている(ただし一部は異なっており、「前畑危ない」というセリフはカットされている)。

この時の映像は、下記で見ることができる。
http://www.youtube.com/watch?v=7GgWI1i5kj8
もちろん、私が生まれる前のことである。
しかし、日本人として、アナウンサーと一緒に「マエハタ、頑張れ」と声に出したくなる気になるだろう。
いま、それからの連想で、「マエハラ、ガンバレ!」と言葉を発したいと思う。

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コメント

ああ、八ッ場ダム早く作っておけばね(^^)、こんなにダムが水枯れることなかったよね(^^(^^))民進代表選、マエハラガンバ!(笑)(笑)(笑)

投稿: | 2016年9月 3日 (土) 21時07分

マジでウケるわ。このブログ書いてるの誰だ??

投稿: | 2016年9月 3日 (土) 21時14分

人見る目ないね〜。小池ガンバレとか言い出すんじゃね?

投稿: | 2016年9月 3日 (土) 21時14分

なら噴飯ものだな!

投稿: | 2016年9月 3日 (土) 21時16分

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