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2009年9月 2日 (水)

新規立党政党に対する参入障壁

私の住んでいる静岡県の全選挙区で候補者を擁立していた幸福実現党は、全員、法定得票数を得ないで落選した。
2009年8月31日 (月):総選挙の結果
結果からすれば、選挙に費やした相当の資金(供託金だけでも全国で10億円超と想定されている)はムダだったように思える。
これくらいの資金など、問題にならないくらいの資金力を有しているということだろうか?
あるいは、当選自体が目的ではなく、他の効果を狙っていたということだろうか?

直接的な選挙という以外の、間接的というか迂回的な目的があるとすれば、何が考えられるだろうか?
第一に考えられるのは、それが布教活動の一環として行われた、ということである。
大量のビラが作られ、選挙カーが走り回っていた。
PRの大きな機会であったことは間違いない。
通常の布教活動に比べて、効率的だと判断すれば、そこに資源を投入することは理解できる。

しかし、果たして、プラスの効果だったのかどうか?
私などからすれば、それぞれに存在するという「守護霊」の能力を疑わせるものという意味で、マイナスとしか思えないが、もっと別の視点もあるのだろうか?
選挙区での当選者0という公明党は、想定外の大敗北だったのだろうが、それでも比例区で21名を当選させている。
教義的に両立しないだろう創価学会に遠く及ばないというのが現在の姿だ、ということを、国民(布教対象者)に示したことになる。

もちろん、信仰の自由は憲法の保障するところであり、個人としてどのような宗教心を持とうが、他人(私)から批判される筋合いのものではない。
しかし、同時に憲法上は、いかなる宗教団体も、政治的な権力を持つことが禁じられているのである。

第20条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
すなわち政教分離の原則である。
現在の宗教団体をベースとする政党の活動を、この規定との関係でどう考えるのか?
政教分離をうたうであろうが、どの宗教であろうとも、政教一致こそが教義に適合した考え方ではないのだろうか。
それはそれとして、新規に立党した政党にとっては、現在の選挙制度には厳しい参入障壁があるように思われる。
公職選挙法等における政党の要件は、以下の通りである(Wikipedia09年9月1日最終更新)。
日本では、公職選挙法・政治資金規正法・政党助成法(法人格付与法は政党助成法と同じ定義)でそれぞれ似ているが微妙に異なる要件を定めている。すなわち、「政治団体のうち、所属する国会議員(衆議院議員又は参議院議員)を5人以上有するものであるか、近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票(選挙区・比例代表区いずれか)を得たもの」を政党と定めている。
つまり、新規に立党した政党には、そもそも満たしようのない要件である。
政党には認められ、政治団体には認められない活動として以下がある。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1429844259

・政党助成金が受け取れない
・小選挙区と比例代表の重複立候補ができな
・比例代表を擁立する場合、定数の20%以上を擁立させなければならない
・政見放送ができない
・政党は候補者とは別に、党の選挙カー、ビラ、ポスターを利用できる

これらの条件は、非政党の政治団体(言い換えれば、諸派)にとっては、かなり大きなハンディキャップということになるのではなかろうか。
私は、幸福の科学の教義にも賛成できないし、政教分離の観点からも、私が幸福実現党に票を投ずることはないが、制度的な参入障壁が大きかったことも事実だと思う。
2大政党以外の政党にとっては、小選挙区は極めて難しい土俵であり、結局は2大政党を補完する存在に過ぎなくなるということだろう。

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