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2009年7月21日 (火)

衆議院の解散

いよいよ衆議院が解散され、総選挙に向かって動き出した。
Photo自公与党が相次ぐ地方選の敗北で厳しい情勢にあることは間違いないだろうが、一寸先は闇といわれる世界である。
総選挙の動向も、まだ何とも言えないと考えるべきだろう。
都議選の結果と同じように、自公も民主党が連立を想定している社民・国民新の合計も過半数に達しない可能性もかなりの確率で起こり得るだろう。
そうすると、共産党がキャスティング・ボードを握るという状況になる。
人知の及ばない世界なのかも知れない。
グラフは、http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/house_of_representatives_election/?1248160572

そういう状況の中で、自民党の津島派会長・津島雄二氏が、総選挙に立候補しないという意向を表明した。
津島派は、旧経世会の流れを汲み、自民党第二の数の派閥である。
しかし、最近は存在感が薄かったことも事実だろう。
小泉純一郎元首相が「ぶっ壊す」とした自民党の象徴ともいえる。
元首相の目論見はようやく顕現したというべきなのか?

ところで、津島氏は、太宰治の長女の娘婿である。
太宰ブームの一方で、政界引退を表明せざるを得ないのも何かの因縁ということだろうか。
津島氏は、東京大学を卒業後大蔵省に入省し(司法試験には卒業前に合格しており、既に弁護士資格を取得している)、大平内閣時代に一般消費税導入案に関係したことなどから、代議士になってからは宏池会に所属していた。
1994年に、自社さ連立政権に反対して非自民連立統一候補の海部俊樹氏を支持して、自民党を離党。
1995年に復党して、平成研究会(小渕派)に加入。橋本龍太郎氏が、日本歯科医師連盟からヤミ献金を受けていた問題で橋本氏が会長を辞任した後、会長に就任した。

大蔵省出身という履歴的にも政策通であることが窺えるが、政権交代をかけた戦いの直前に、派内にも相談なしの引退表明だというから、唐突感がある。
しかし、今や政界で何が起きようと余り驚くような気にならない。

そもそも解散自体が、相当に異例のことずくめともいえる。
麻生首相の解散日程の決定は、麻生降ろしの動きを封じるためだったということだろうが、以下のような異例さが指摘されている。
http://allabout.co.jp/career/jijiabc/closeup/CU20090720A/index.htm?NLV=CN000028-422

第一の異例は、首相による解散予告である。
首相の専管事項中の専管事項ともいえる解散について、約1週間も前に方針を明らかにしてしまったことは、前代未聞とされる。

第二の異例は、8月中の投・開票である。
実に107年ぶりのことだという。
現行憲法下ではもちろん初めてのことで、お盆などの休みもあるし、暑い中でもある。

第三の異例は、任期満了直前の投・開票ということである。
任期満了日は9月10日だから、その11日前ということになる。
言い換えれば、解散という伝家の宝刀も、ほとんど実質的な意味を持たないといえるだろう。

第四の異例は、解散から投・開票までの期間の長さである。
憲法では、以下のように規定されている。

第54条 衆議院が解散されたときは、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から30日以内に、国会を召集しなければならない。

今回の7月21日解散、8月30日投・開票という日程は、上記の規定の限度ということになる。
地方選の連敗、特に東京都議選の惨敗により、選挙は1日でも遅くしたいという心理であろう。
もちろん、最長記録ということになるが、従前は、麻生首相の祖父・吉田茂元首相が、1953年に行った「バカヤロー解散」で、56年ぶりの更新だという。
これも何かの因縁めいてはいる。
これらの多くの異例の中で行われる総選挙の結果は、果たしてどうなるだろうか?
マニフェストなど余り真剣に検討したことはないが、今回はじっくり読み比べてみようか、という気にはなる。

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