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2009年6月 1日 (月)

天皇の金塊(1)世界大戦の戦費は日本が賄った?

「M資金」の原資というのか、あるいは似たような話というべきか、「天皇の金塊」と呼ばれる資金があるという。
高橋五郎『天皇の金塊』学習研究社(0805)は、その由来と顛末を描いた作品である。
奥付の著者略歴により、高橋氏の人物像をみてみよう。

1940年、焼津生まれ。1960年代初期、コンピューター・チップや太陽電池を日本産業界に初紹介。1990年、人工血液の開発プロジェクトをプロモート。バイオ・タイム社と南カリフォルニア大バークレイ校による産学協同実験を成功させ、記録映画を全世界に配信。著書に『ゼロ戦黙示録』(光人社)、『ミカドの国を愛した超スパイベラスコ』(徳間書店)などがあり、近著には『スパイ“ベラスコ”が見た広島原爆の正体』(学習研究社)がある。

情報通というのか、先端情報や裏情報に通暁した人のような感じの人のようである。
高橋氏の情報源の1つが、元ナチス・ドイツのスパイであるスペイン人・ベラスコという人物である。
高橋氏によれば、ベラスコは、南欧系・熱血漢で、戦時中、戦費の調達目的で、参戦国の戦費融資に協力する国際決済銀行BISによく出向いた。
ベラスコは、南米スペイン語圏の諸国と太平洋の島嶼を活動範囲に含んでいた。

高橋氏は、1988年に、日本人の国際金融ブローカーから、昭和天皇(日本皇室)所有で知られた金塊が、現在もフィリピン山中に隠匿されているという話を聞く。
高橋氏は、その当時、地下壕に隠されたゼロ戦探しを行っていて、国際金融ブローカーから、地下壕探査の知識と経験を、フィリピンでの金塊回収に役立ててくれないか、という依頼を受けた。
国際金融のプロたちは、フィリピンの密林から回収した金塊を、現金で買い上げたり、港に近い場所に確保していた。
フィリピンの新興財閥というのは、この「天皇の金塊」を掘り当てた山師のことだとも言われている、という。

土中から引揚げれた金塊は、鋳造して純度を高め、香港で取引される。
フィリピンにある精錬所の株主の大半は、チェース・マンハッタン銀行はじめ欧米の銀行で、しかるべき精錬所の手を経ないと、国際市場で流通する金塊は生まれない。
フィリピンの有力な精錬所は、マッカーサー家が経営するベンケット精錬所で、クラーク航空基地やスービック軍港が、金塊輸送に使われている。

高橋氏は、1980年の初頭に、ベラスコから、「昭和天皇の名義とされる秘密マネーが、バチカン系の銀行で運用されていた」という話を聞く。
それを、高橋氏は、ベラスコが真相を隠すために語ったのだと思うようになる。
ベラスコが隠したかった真相とは、「世界大戦に参戦した諸国の全戦費を、結果的に日本が賄った」ということだ。
高橋氏は、次のように書いている。

だが、私は80年代後半から現在までに北海道の地下壕に隠された金塊と、フィリピンの密林に隠された金塊の氏素姓を知り、それらの回収状況も知るようになった。特に「天皇の金塊」の回収事実が社会的な話題にならなかったのは国際金融ブローカーたちが回収を内密で進めてきたことにある。私は次々に回収される「天皇の金塊」が金融債券に化け、「M資金」だの「償還金」だのといった名目で政財界に黒いカネとして極秘に流通しつづける様子を国内で眺めつづけた。「天皇の金塊」は天文学的なデリバティブ取引の担保として市場を支えたのだ。

どういうことか?
高橋氏は、満州や中国アジア全域の諸国に、天皇の名において日本軍を侵攻させ、金銀財宝強奪を代行させ、その全責任を日本に被せながら、奪った金塊類は勝利国がすべて手中にする、というシナリオを示している。
余りにも通説的な理解とかけ離れた話である。

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