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2009年5月 6日 (水)

詐欺の第三段階としての財物の受け渡し

詐欺の完成は、相手(カモ)に財物を提供させることである。
カモが錯覚から覚めないうちに財物の受け渡しを済ませることが、詐欺が成立する要件である。
虚業が、結果として虚業になってしまった、ということがあるのに対し、詐欺は、当初からこの第三段階の意図、つまりカモに自らの意思で財物を交付せしめてそれを取得しようとする意図がある。

「君子危うきに近寄らず」という。
危険なことに近づかなければ、詐欺から身を守ることができる。
しかし、せっかくそこにあるかも知れないチャンスに、最初から蓋を閉ざしてしまうのももったいない。
できることならば、情報に広く接し、詐欺情報は峻別して、価値ある情報を取得しようと考える方がベターだろう。

それでは、詐欺的な情報をどう排除するか?
山崎氏は、反対情報によってチェックするのが第一であるという。
不動産に関してならば、他の不動産業者でチェックするのである。
そのためには、日頃の付き合いも重要である。

社会通念からかけ離れたウマい話に関しては、裏付けを取るまで信用しないという姿勢が重要である。
たとえば、契約書は「強制執行認諾条項付き公正証書」というものを弁護士に作成してもらうことだ、と山崎氏はいう。
私は、そういう機会に巡り合ったことはないが、その程度の費用は自分で負担するくらいでないといけないということだ。

第二に、証券の話ならば、他の証券会社の意見を聞いてみることである。
最近はネット証券の手数料が安いことから、ネット証券の利用者が多いようであるが、山崎氏は、売買手数料を気にするようなレベルならば、儲けはタカが知れている、という。
優秀な証券マンとの対面会話が必要だというのである。

面白いのは、「違法行為だから人には言うな」という詐欺師の言い分を信じてしまう素人が多い、という指摘である。
実際、「あなただけに特別に教える」などという情報に、ロクなものはないだろう。
そんなことを信じること自体が錯覚だというのである。

よくあるのは、もうすぐ上場するという未上場株が手に入る、という話である。
一般に、上場すれば株価は何倍にもなるから、もし本当ならばオイシイ話である。
この手の話の真偽は、主幹事証券の担当者に聞けば5分間でバレる、というのが山崎氏の忠告である。

しかし、中には本当にウマい話もある。
問題は、その話の真偽を見分ける力があるかどうかである。
相手が誰であっても、物件自体が確かであれば問題はない。

山崎氏は、チェックは比較的簡単にできるのだから、すべての話を受け付けないというのは如何なものか、という。
詐欺師の常套手段は、「これは耳よりの話だから、誰にも言ってはいけない」というものだ。
しかし、山崎氏は、それは三流の詐欺師の話であって、一流は、そんな口止めはしない。
人に聞けば聞くほど、ウマい話だと信じ込むように仕組むのが一流だという。
「人に相談する」のではなく、「反対情報でチェックする」のだ、と山崎氏は言うが、本当jに一流の詐欺師にあったら、反対情報でチェックするのも覚束ないのではないか、と思う。

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