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2008年4月13日 (日)

Web2.0

いささか旧聞に属してしまうのかも知れないが、06年に「Web2.0」という言葉がブームになった。
移り変わりの速い世相の中で、既に余り使われなくなっているような気がするが、それは「Web2.0」が日常的なものとして当たり前になっているということでもあろう。
「Web2.0」とは、この言葉が広く知られるようになった要因の1つである梅田望夫『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる 』ちくま新書(0602)によれば、以下の通りである。

ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス

Web2「2.0」というのは「Windows3.0」のように、ソフトウェアの改版を示すのによく用いられる表記であり、「Web2.0」は、Webすなわちインターネット社会が、新しい発展段階に達したとの認識を示した言葉である。
つまり、OSが主導的だった段階を「Web1.0」とし、Webが主導的になった段階を「Web2.0」と区分しようということである。
「1.0」の時代は、パソコンに搭載したソフトで文章や図表を作り、それをWebサイトに表示していた。
これに対し「2.0」の時代は、サイトに直接書き込みを行なう。
ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)が代表的なものである。
「1.0」から「2.0」への移行によって、企業の力関係も変化してくる。
「1.0」の時代の覇者はマイクロソフト社だった。
WindowsはOSのデファクト・スタンダードの位置を獲得し、圧倒的な支配力を誇った。  
そして、OSだけでなく、汎用のアプリケーションソフト(ワープロ、表計算、プレゼンテーション)などにおいても、マイクロソフトは、デファクト・スタンダードとなる製品を供給してきた。

「2.0」の時代の覇者の位置にあるのは、グーグル社である。
梅田氏は、上掲書で次のように書いている。

「グーグルはシリコンバレー史の頂点を極めるとてつもない会社だ」
と私が確信したのはニ〇〇三年初頭のことだった。シリコンバレーでは、ネットバブル崩壊から半年が経過したニ〇〇〇年一一月の感謝祭を境に、人がどんどん減っていった。ハイウェイの渋滞はなくなり、株価は下がり続け、経済の先行きが全く見えない中で、ニ〇〇一年九月十一日に同時多発テロが起きた。それから米国は「戦争の時代」へと突入していった。その頃の私は、戦争の前ではITもネットも起業家精神もちっぽけなものだなぁと、少し憂鬱な気分で毎日を過ごしていた。
グーグルという会社の圧倒的達成を予感したのはちょうどその頃で、私は、グーグルから勇気と元気の源を与えられたような気がした。
……
グーグルのような全く新しいコンセプトの企業をゼロから生み出し、それを世界一の企業にまで育てる力こそがこの地の魅力なのだ、と改めて強く確信したからだった。

その後の社会情勢やグーグルの発展を見れば、梅田氏のこの見方は、鋭い先見性を持ったものだったことが理解できる。
私のような一市井の人間に対しても、発言の媒体が提供されていることだけでも、「Web2.0」の時代は、人類史上の画期であることは間違いないのではないか。

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