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2007年9月26日 (水)

「かぐや」打ち上げ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、9月14日、月探査機「かぐや」の打ち上げに成功した。
2 「かぐや」はアメリカのアポロ計画以来の本格的な月探査機で、月を周回し、14種の観測装置で月の地形、地下構造、元素、磁場、重力の分布などを高精度に調べ、月の起源や進化を探ることが計画されている。
順調にいけば、約3週間後に月の軌道に到着し、12月下旬に観測用の周回軌道に入り、約1年間本格的な観測を行うことになる。

月の探査は、1969~72年の「アポロ計画」が有名だ。
「アポロ計画」は、「マーキュリー計画」「ジェミニ計画」に続く3番目の有人衛星として計画されたものだが、1961年にケネディ大統領によって、「1960年代中の月面着陸」という挑戦的な目標に再設定された。
1969年7月20日、アポロ11号が、月の「静かの海」に着陸し、ケネディ大統領の立てた計画目標が達成された。
月着陸の歴史的な瞬間は、全世界5億人を超える人々がTVなどのメディアを通して視聴したという。
この年社会人となった私も、勤務先の食堂で昼休み(?)にTVで放映されていた歴史的瞬間を視聴した。そして、科学技術の進歩を実感した記憶がある。

アームストロング船長の、“That's one small step for a man, one giant leap for mankind.(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である)”という言葉が、一世を風靡した。
また、この時月面で採取された「月の石」は、翌年大阪で開催された日本万国博覧会のアメリカ館で展示され、大きな人気を呼んだ。
万博のテーマだった「人類の進歩と調和」の「人類の進歩」の側面を象徴する展示でもあった。

「アポロ計画」は、ソ連との間で宇宙空間の軍事的覇権を争う冷戦宇宙開発競争の延長線上にあるものであり、巨額の国費が投入された。
そのため、当時推進されていたベトナム戦争と相まって、アメリカ経済に大きな悪影響を与えた、という批判も起きた。
「かぐや」計画は、この「アポロ計画」以来の本格的な月探査機である。

当然、「かぐや」計画もその成果の評価が、投入した費用との対比で問われることになるだろう。
しかし、なまじ経済性で判断するのはどうかと思う。
月の起源や進化などについては、まだまだ未解明の部分が多いのだから、波及効果などを考えずに、純粋に科学的な立場で考えればいいのではなかろうか。
一種の「遊びごころ」である。「ホモ・ルーデンス」という言葉があるように、「遊び」は人間の本質の一つである。文明や文化も「遊び」によって発展してきた要素が多いだろう。
まして、「かぐや」という愛称であることも含め、国威の発揚などは、結果ではあり得ても、目的にはして欲しくないと思う。

なお、「かぐや」計画の「かぐや」の愛称は、公募により選ばれたものだが、もちろん「かぐや姫」に由来している。
また、「かぐや」の語源については諸説あるが、「赫々(カッカク)」の「赫=光り輝く」から来ているという説が有力だという。
光る竹の中から見つけられ、光の中を月に帰っていく姫として、まことに相応しい名前といえよう。

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