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2007年8月17日 (金)

私たちの生きている時代の特異性

自分たちがどのような時代を生きているのか、ということは、誰しも一度は関心を持つテーマだろう。
「戦後レジーム」というのもその一つの捉え方だろうが、超長期的にみると、私たちの生きている時代は、きわめて特異な時代だということができる。

2左図(産経新聞070715)は、日本の総人口の超長期推計である。
ギョッとするような形のグラフではなかろうか。
江戸時代に3000万人程度だった日本の人口は、明治維新以降爆発的に増大してきた。
医療体制の整備により死亡率が低下する一方で、富国強兵策と共に出生率が上昇し、ピラミッド型の人口構造を維持したまま総人口が増大して、東亜・太平洋戦争の惨禍にもかかわらず、2006年には1億2,779万人に達した。

1989年に、合計特殊出生率が、丙午の年(1966年)の1.58を下回る1.57となって大きな話題となった。
「丙午の年に産まれた女性は夫を殺す」という何の根拠もない俗信が、女性週刊誌等で取り上げられ、それを意識した親がその年の出産を控えたことから、出生率がトレンドから大きく乖離して下がったのだ。
だから、丙午の年の出生率は、きわめて特殊だと考えられていたのだが、それを下回ったのである。

しかし、1989年の出生率は、継続的なトレンドの上にあったのであり、出生率はその後も低下し続けた。
現状は1.32程度と推計されている。出生率が現在の水準のままだと、当然のことながら、総人口は減少していく。
しかもその速度はグラフに見るとおり急激である。計算上の話ではあるが、500年後には日本の総人口は、15万人まで落ち込むことになる。ほぼ縄文時代の水準である。

出生数が少ないのだから、人口減少と同時に人口構成の高齢化が進む。人口爆発の過程では5%を切っていたこともある65歳以上人口の比率は、2006年19.5%を占め、2075年には、実に42%にまで上昇する、と推計されている。

それに伴い、さまざまな問題が発生してくると想定されるが、いま問題になっている年金制度などはその代表であろう。
年金制度改革に際して、政策当事者たちは、「100年安全」を謳い文句にしていた。
しかし、人口推移のグラフを見ると、「100年」という時間のスパンを口にすることが欺瞞のように思えてくる。

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