2017年5月23日 (火)

共謀罪に対する国際批判/アベノポリシーの危うさ(214)

犯罪を計画段階から処罰する「共謀罪」の趣旨を含む組織的犯罪処罰法の改正案が23日、衆院本会議で自民、公明、日本維新の会などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。
しかし、国連特別報告者で「プライバシー権」担当のジョセフ・ケナタッチ(カナタチ)氏(マルタ大教授)が「プライバシーや表現の自由を制約する恐れがある」などと懸念を表明する書簡を安倍晋三首相宛てに送ったことをどう受け止めるか。

 内容については、①法案の「計画」や「準備行為」が抽象的で恣意(しい)的な適用のおそれがある②対象となる犯罪が幅広く、テロや組織犯罪と無関係のものを含んでいる――などと指摘し、「どんな行為が処罰の対象となるのか不明確で、刑罰法規の明確性の原則に照らして問題がある」。「共謀罪を立証するためには監視を強めることが必要となるが、プライバシーを守るための適切な仕組みを設けることが想定されていない」などと懸念を示した。
 「共謀罪NO!実行委員会」が19日開いた記者会見で同会の海渡雄一弁護士は、カナタチ特別報告者の書簡に触れて、「国連で採択された国際組織犯罪防止条約を批准するために必要とされた法案なのに、同じ国連から懸念を示されている」と法案が抱える矛盾点を指摘した。
「共謀罪」法案、国連特別報告者が懸念 首相に書簡送る

これに対し、菅義偉官房長官は、「不適切なものであり、強く抗議を行っている」とした。

菅官房長官は「特別報告者という立場は独立した個人の資格で人権状況の調査報告を行う立場であり、国連の立場を反映するものではない」と強調。「プライバシーの権利や表現の自由などを不当に制約する恣意的運用がなされるということはまったく当たらない」との見方を示した。
「共謀罪」法案への国連報告者書簡は不適切、強く抗議=菅官房長官

これに対し、ジョセフ・ケナタッチ氏は22日、日本政府の対応を「中身のないただの怒り」と批判し、プライバシーが侵害される恐れに配慮した措置を整える必要性をあらためて強調した。

Photo ケナタッチ氏によると、「強い抗議」は十九日午後、国連人権高等弁務官事務所を訪れた在ジュネーブ日本政府代表部の職員が申し入れ、その後、約一ページ余りの文書を受け取った。しかし、内容は本質的な反論になっておらず「プライバシーや他の欠陥など、私が多々挙げた懸念に一つも言及がなかった」と指摘した。
 抗議文で日本側が、国際組織犯罪防止条約の締結に法案が必要だと述べた点について、ケナタッチ氏は「プライバシーを守る適当な措置を取らないまま、法案を通過させる説明にはならない」と強く批判。法学者であるケナタッチ氏自身、日本のプライバシー権の性質や歴史について三十年にわたって研究を続けてきたとし、「日本政府はいったん立ち止まって熟考し、必要な保護措置を導入することで、世界に名だたる民主主義国家として行動する時だ」と訴えた。
「共謀罪」書簡の国連特別報告者 日本政府の抗議に反論

菅官房長官の傲慢な発言は、戦前の国連脱退の歴史を思わせる。

国際連盟創立以来の原加盟,常任理事国として重きを占めてきた日本は,満州事変を契機にその地位が一転し,事件が中国によって連盟に提訴された結果,列国から,問責非難される立場に立たされた。国際連盟からはリットン調査団が派遣され,32年9月 22日その報告書が連盟事務局に付託された。同報告書は日本の主張を否認するもので日本はこれに反対したが,連盟総会は 33年2月 24日 42対1 (日本) ,棄権1 (タイ) で同報告書を採択した。これに対して,松岡洋右全権以下の日本代表団は総会から退場し,次いで同年3月 27日日本国政府は連盟事務局に脱退の通告を行うとともに,同日脱退の声明を発表した。以後日本の外交は国際社会から孤立し,ドイツイタリアとの枢軸結成へと直進していくことになった。
国際連盟脱退

暗い歴史を繰り返すのか?
しかし2度目は喜劇であることを忘れてはなるまい。
⇒2011年2月26日 (土):歴史としての「二・二六」

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2017年5月22日 (月)

谷川俊太郎『大岡信を送る』/私撰アンソロジー(47)

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戦後の詩壇を牽引してきた大岡信さんが4月5日に亡くなった。
⇒2017年4月 7日 (金):ことばの魔術師・大岡信/追悼(102)
⇒2017年4月16日 (日):大岡信『春のために』/私撰アンソロジー(45)

JR三島駅の近くに「大岡信ことば館」がある。
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東京新聞5月11日

この「ことば館」で盟友ともいうべき谷川俊太郎さんの朗読とDiVaの演奏会が開かれた。
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DiVaというのは、谷川さんの子息・賢作さんを中心とする音楽グループである。
賢作さんは、もちろん子供の時から大岡さんと面識があり、アットホームな会であった。
掲出の詩は、「ことば館」の壁にレリーフになっている。
朝日新聞に4月11日に発表されたものである。

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2017年5月21日 (日)

アホな内閣(15)恣意的な閣議決定の乱用/アベノポリシーの危うさ(213)

最近の閣議決定はどうかしている。
5月12日には、「そもそも」には「どだい」という意味があるなどの答弁書が閣議決定された。
政府が言葉の意味を閣議決定? 
まるでG・オーウエルの『1984年』みたいではないか。
⇒2010年8月14日 (土):ジョージ・オーウェルの『1984年』-個人情報の監視と保護

『1984年』の中に、ニュースピーク(新語法)の話が出てくる。
独裁政権が支配を盤石なものにするため、国民の語彙や思考を制限して新しい言語を作り、国民に強制するのだ。
安倍政権も新語法を意図しているのだろうか?

経緯を振り返ってみよう。
「そもそも」の発端は、安倍首相の答弁である。
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大丈夫?首相の言葉 「そもそも=基本的に」辞書にな し

安倍首相は、「そもそも」という語を辞書で調べてみたところ、と自信たっぷりに前置きし、「初めから」以外に「基本的に」という意味があると答弁した。
この答弁に対し、さまざまな辞書を調べてみたが、そういう解説をしている辞書は見当たらないという疑問が上がった。

 普段から辞書と付き合う校閲記者の私は30種類以上の辞書に当たったが、「基本的に」 とするものは見当たらなかった。「新明解国語辞典」などを担当する三省堂の吉村三恵子さ んも「そんな意味はないと思う」と首をひねる。
 ちなみに「そもそも」の意味は、(1)説き起こす時に使う語(2)元来、最初から、物 事の初め・起こり(岩波国語辞典7新版)。(1)の用法もあり、(2)の「最初から」と 読み替える山尾氏の指摘は揚げ足取りの印象も受ける。とはいえ「基本的に、という意味も ある」とする首相答弁は解せない。本当に辞書を引いたのか。「基本的に」を「そもそも」 の類語とするものを見たのかもしれないが、類語は「意味」ではない。
大丈夫?答弁の解釈、辞書になく…言葉の粗雑さ露呈

安倍首相の国語力のお粗末さには定評(?)がある。
⇒2017年5月11日 (木):アホな内閣(11)安倍首相の国語力/アベノポリシーの危うさ(205)
そこで、参照した時点を尋ねる質問主意書が出された。
質問主意書と答弁書の要点は以下のようである。
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「そもそも」は基本的に 文法的にどだい無理

「そもそも」の大辞林の説明には、「(物事の)最初。起こり。どだい」という説明があるが、だからと言って、「そもそも=基本的に」にはならない。
大辞林の説明は名詞である。
副詞的に用いる場合は、否定的に使われる。
Ws0000013
「そもそも」は基本的に 文法的にどだい無理

首相の発言をフォローするための閣議決定は、森友学園問題でも行われた。
安倍昭恵夫人が「公人か私人か」が問題にされた時「首相夫人は私人である」とする答弁書が閣議決定されたのは記憶に新しい。
「忖度」の有無は別としても、公務員の秘書が5人もいることが判明し、それでも私人なのか、と疑問が増幅した。

安倍政権の閣議決定の一端を見てみよう。
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東京新聞5月16日

首相発言の正当化のために閣議決定をするとは、閣議の私物化と言われても仕方がないだろう。
閣議決定は憲法や国会決議と矛盾しても罰則がないのだ。

教育勅語の容認、銃剣道の導入、ヒトラーの『わが闘争』の容認等奇妙な閣議決定が続いている。
こんな内閣は、日本を不幸にするだけである。

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2017年5月20日 (土)

共謀罪強行採決と民主主義の危機/アベノポリシーの危うさ(212)

まったくヒドイ国会である。
安倍首相は、「我が党においては結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」と述べたたことがある。
しかし、憲法違反の疑いも指摘されている集団的自衛権の行使容認をはじめ、強行採決のオンパレードではないか。
考えたことはないが、したことはある、とでも言うのであろうか。

「共謀罪」法案についても、19日の衆院法務委員会で、採決を行い、自民、公明、日本維新の会の賛成多数で可決してしまった。
与党が一方的に採決の目安と定めた30時間という審議に何の意味があると言うのか?
むしろ、ますます法案への疑問が深まったところではないか。
しかも採決を促したのは、委員でもない維新の丸山穂高氏だ。

 衆院法務委員会で与党が採決を強行した背景には、日本維新の会の存在もある。この日、最後に質問に立った維新の丸山穂高氏はもともと委員外の議員。維新が修正案を共同提出したために代打で質疑に立ったが、最終盤に「ピント外れの質疑ばっかり繰り返し、足を引っ張ることが目的の質疑はこれ以上必要ない。直ちに採決に入って頂きたい」と促した。
 与野党が対決する法案であれば、問題点を指摘しながら、質疑時間をできるだけ確保しようと努めるのがこれまでの野党の姿だった。自公との修正に合意した維新は、矛先を他の野党に向け、与党との一体化を演出する役割を担った。
 自公維3党は4月27日に修正協議のテーブルについた。焦点は維新が要求した取り調べの可視化だったが、実際には、思想の自由を制約しかねない法案の根幹部分は変えず、政府が受け入れ可能な範囲の修正だった。公明幹部は「こんな程度の修正で満足するんだと思った」と振り返る。
 この間、5月3日の憲法記念日に安倍晋三首相が憲法改正について、9条への自衛隊明記と共に、維新が主張する教育無償化を盛り込んだビデオメッセージを公表。自民の二階俊博幹事長は8日、維新の馬場伸幸幹事長らと幹部同士で会食した。国会での改憲発議をにらみ、衆参各院で3分の2以上を占める3党の枠組みがますます強まりつつある。自民にとっては、野党の一角である維新が賛成すれば、採決強行に対する批判もかわしやすいという計算も働いた。
「共謀罪」強行劇、維新が採決促す「これ以上必要ない」

このまま、衆参の本会議で可決されれば、議会政治も民主主義も死んだと言わざるを得ないだろう。
改めて、維新の与党化がはっきり出た委員会だった。
それにしても論点が積み残された法案である。

Ws000002 質疑が打ち切られた19日の審議でも、野党側は具体的な事例を示し、法案の必要性の有無や矛盾点、処罰対象の範囲のあいまいさを指摘。根本的な疑問が解消していない実態を浮き彫りにした。
 「論点が満載だ。採決は絶対に認められない」
 民進党の逢坂誠二氏は約25分間の持ち時間で「一般人は捜査対象か」という論点を繰り返し問い、質疑終盤に語気を強めた。
 約1カ月の衆院委の審議で、「一般人」問題は最大の論点になったが、政府側の答弁が二転三転した。金田勝年法相はこの日、政府見解通り「捜査対象にならない」と答弁。捜査前に犯罪に関与した疑いを調べる「調査・検討」の対象にもならないと強調した。
 逢坂氏は「共謀罪」の捜査にからみ、警察による「情報収集活動」の対象に一般人が含まれるかを質問した。警察庁の白川靖浩・長官官房審議官が「情報収集は特定の犯罪の捜査を念頭に置いたものではない」とかわすと、逢坂氏は「広く多くの人が対象になる。ずっと(議論を)やってきたが釈然としない」と不満をあらわにした。
 最近の審議で新たな論点に浮上した「刑の重さの不均衡」にも明快な答弁はなかった。判例上、具体的な危険性が要件の予備罪に比べ、準備行為それ自体には危険性がない「共謀罪」の方が罪が重くなり得るという矛盾だ。
「共謀罪」強行劇、維新が採決促す「これ以上必要ない」

「一般人は対象にならない」と言われて、安心するのはよほどのお人好しであろう。
一般論として言っても、「一般」の対語は「特殊」あるいは「特別」であろうが、一般と特殊の差異は相対的である。
言い換えれば、視点を変えれば、一般にも特殊にもなるのである。
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東京新聞5月20日

小川洋子さんの『博士の愛した数式』に、28が完全数だというエピソードが出てくる。
⇒2014年2月 4日 (火):小川洋子『博士の愛した数式』/私撰アンソロジー(31)
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28という数字は、江夏の背番号でもあって、この小説で重要な意味を背負っているが、素数でもないし、「一般には」平凡な数字と言えよう。
何が一般で、何が特殊かは、何に着目するかによるのである。
そして、一般人かどうかを決めるのは捜査機関であることを銘記したい。

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2017年5月19日 (金)

アホな内閣(14)教育無償化をエサにするな/アベノポリシーの危うさ(211)

「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が19日午後、衆院法務委員会で可決した。
民進、共産両党などが廃案を求めて強く反発したが、与党は採決を強行し、与党と日本維新の会の賛成多数で可決した。
安倍首相は環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案を審議する衆院特別委員会で、「我が党においては(1955年の)結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」と述べたたが、まったくの虚言である。

先日は、「憲法改正で高等教育を無償化する」と唐突に言い出した。
教育無償化は野党や国民の賛同も得やすいとの思惑があるとみられるが、小手先の材料に過ぎないことはミエミエだ。
こんな子供だましのような弁舌で次々と強行採決をするのだから恐ろしい。
自民党の中には、憂国の士はいないのだろうか。

首相が無償化を口にする一方で、自民党の教育再生実行本部ががまとめている案は、大学の授業料を国が一時的に肩代わりするということだ。
出世払いということだろうが、債務であるから、無償化とはまったく異なる。

そもそも、民主党政権時に高校無償化を次のように批判していたのだ。
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安倍首相「教育無償化へ憲法改正」の大ウソ

奨学金を返済できない事例の激増が社会問題化している。
「出世払い」といっても、年齢を重ねても給料がほとんど上がらないのが現状だ。
大卒の4割が非正規雇用のうえ、正社員の所定内給与もほとんど上がっていない。

大学の授業料と仕送り額の推移は下図のようである。
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<教育無償化>「改憲なくても実現」 9条とセットに違和感

教育の機会を拡大することには賛成であるが、教育無償化が現在の憲法ではできないとする理由が分からない。
教育無償化を改憲の理由にすることは、欺瞞である。

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2017年5月18日 (木)

森友疑惑(54)ゴミは最初から不存在!アベノポリシーの危うさ(210)

加計疑惑追及が佳境に入ってきたが、森友疑惑追及も終わっていない。
疑惑の根本問題である8億円の値引きの根拠とされたゴミの実態は果たしてどうだったのだろうか?
「紙の爆弾」という雑誌の6月号に『「8億円のゴミ」は存在しない』という記事が掲載されている。
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「8億円の値引きに関する国会に提出された質問主意書とそれに対する回答は以下の通りである。
20170508_0743072

まったくふざけた誠意のない回答であることを記憶しておこう。
「適正な価格」か否かは、ゴミの算定に係わっていることは誰でも分かる。
8億円は以下のように算出された。
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ところが、ゴミは、3m以下には存在しなかったのだ。
籠池泰典前理事長が、ボーリング調査を担当した業者のメールを公開した。
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日刊ゲンダイ5月18日付

要するに、8億円の値引きに合わせてゴミを計算したのであり、「紙の爆弾」誌の記事のサブタイトルのいう通り「国家の犯罪」であると言うことになる。
籠池前理事長を逮捕するなどの口封じをしようするだろうが、この期に及んでそんなことをすれば、ますます疑惑を深めるだけである。
情報を隠すのではなく、正面から説明すれば、コトは早く終わるのだ。

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2017年5月17日 (水)

加計疑惑(3)総理の意向という文科省文書/アベノポリシーの危うさ(209)

「アベ友」疑惑の本命とされる加計疑惑について、安倍首相が深く関与していた“動かぬ証拠”が飛び出した。
獣医学部新設に慎重な文部科学省に対して、内閣府が「総理の意向だ」などと圧力をかけたことが記載された文書を朝日新聞が入手し、17日の最終版1面トップで報じた。
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日刊ゲンダイ5月18日付

学校法人加計学園(岡山市)の理事長は、安部首相自身が「腹心の友」という親しい仲だ。
「週刊文春」4月27日号に、『安倍夫妻「腹心の友」に流れた血税440億円!』と報じられ、いわゆる安部首相の交友関係をめぐる疑惑の中心ではないかと言われている。
⇒2017年4月27日 (木):加計疑惑(2)文春砲始動か?/アベノポリシーの危うさ(192)

同学園が国家戦略特区制度を活用して、愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画があるが、この件に関して、文部科学省が特区を担当する内閣府から、「総理のご意向だと聞いている」「官邸の最高レベルが言っている」などと言われたとする記録が存在したのだ。
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加計学園計画 学部は「総理の意向」文書

民進党の玉木雄一郎氏がこの件について衆院文部科学委員会で質問した。
松野博一文科相は「文書の存在を含め確認していないが、確認したい」と述べ、事実関係を調査する意向を示した。
安倍首相は国会で、「加計学園から私に相談や圧力が働いたということは一切ない」と答弁しており、この文書の性格如何によっては、絶対的な関与の証拠である。

「(文科)大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」と題する文書には「設置の時期については(中略)『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている」と書かれていた。
 また、この文書には「国家戦略特区諮問会議決定という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか。平成30年4月開学に向け、11月上中旬には本件を諮問会議にかける必要あり」との記載もあった。
 文科省関係者によると、一連の文書が作成されたのは昨年9~10月で、一部の文科省幹部で共有されたという。
 獣医師系の大学は全国で16あり、国は「質の確保」を理由に大学設置や定員増を制限しており、獣医学部は北里大が青森県に開学した1966年を最後に新設されていない。
 政府は昨年11月、規制緩和の一環で52年ぶりに獣医学部の新設を認める方針を決定。内閣府と文科省は今年1月、特例で1校の新設を認めるとの告示を共同で出した。事業者の公募に対して加計学園だけが申請し、文科省の大学設置・学校法人審議会で審査が進められている。
加計学園計画 学部は「総理の意向」文書

安部首相の「否定」は、森友疑惑を見れば、いかに当てにならないかが良く分かっている。
少なくとも、森友学園への昭恵夫人の関与は明白である。
⇒2017年4月19日 (水):森友疑惑(47)アキエリークス?/アベノポリシーの危うさ(185)
にもかかわらず、首相が逃げ切れると踏んでいるのは、数の力で追い切ればなんとかなる信じているからであろう。

昭恵夫人が関与していることなど、森友と同じ構図ではあるが、事業規模が異なることもあって、疑惑の金額も巨額である。
⇒2017年4月 5日 (水):加計疑惑(1)昭恵夫人の関与/アベノポリシーの危うさ(177)

安部首相は、閣議決定すれば何でも事が済むように思っている節がある。
今度は何を「閣議決定」するのだろうか?
しかい、いくらあがいてみても、情報の密閉は不可能であり、疑惑は増幅されて流出するだろう。

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2017年5月16日 (火)

FBI長官解任はトランプ政権崩壊の始まりか?/世界史の動向(55)

トランプ米大統領のFBI長官の電撃解任が大きな問題になりつつある。
ニクソン元大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件の再来ではないか、という声だ。
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東京新聞5月12日

トランプ米大統領のコミーFBI長官の解任について、サンダース米大統領副報道官は10日、「司法副長官の解任勧告を受け入れた」と説明していた。
11日の米NBCテレビのインタビューでは一転して、「司法省の勧告とは関係なく、解任するつもりだった」と述べた。
トランプ氏はインタビューで、自身が捜査対象かどうかをコミー氏に3回問いただしたとも明かし、「捜査対象ではない」との回答を得たと語った。
自身の潔白を印象づける目的とみられるが、捜査に圧力をかけたとの疑惑がかえって強まった。
マケイブFBI長官代行は11日の上院情報特別委員会の公聴会で「コミー氏はFBI内で幅広い支持を得ている」と証言し、サンダース氏が解任理由の一つとして示した「FBI職員の信頼を失っていた」との発言を否定した。
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FBI捜査へ圧力 トランプ氏、強まる疑惑

米紙ワシントン・ポストは、トランプ米大統領が先週、ロシアのラブロフ外相やキスリャク駐米大使と会談した際、高度な機密情報を漏らしていたと伝えた。
同紙によると、トランプ氏は10日、ホワイトハウスでの会談で、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」がノートパソコンに爆弾を仕掛け、機内に持ち込もうとしているとの懸念に関する具体的な情報を、両氏に詳しく伝えた。
事情を知る当局者が同紙に語ったところによると、トランプ氏は両氏に「私にはすごい情報が入ってくる。すごい情報の報告を毎日受けている」と話した後、ISISの手口を詳細に説明したという。
・・・・・・
トランプ氏は大統領選で、民主党候補のヒラリー・クリントン元国務長官が機密情報を「極めて不注意」に扱ったと激しく非難した経緯がある。
トランプ氏、ロシア外相に「機密情報漏らす」 米紙報道

一連の事態に対し、米国民の間でも不信感が広がっている。
NBCが10~11日に実施したオンライン世論調査では、トランプ氏によるコミー氏解任は「不適切だ」とする回答が54%を占め、「適切だ」とする回答は38%にとどまった。
未だ就任して4カ月程であるが、前途多難である。

 

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2017年5月15日 (月)

アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑(続)/アベノポリシーの危うさ(208)

安部首相がもっとも信頼しているジャーナリスト(?)山口敬之氏に掛けられている容疑とはどんなものか?
⇒2017年5月12日 (金):アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑/アベノポリシーの危うさ(206)
「週刊新潮」5月18日号の記事を見てみよう。
「事件」は、山口氏と海外で活動中の女性ジャーナリストの間で起きた。
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この女性を山口氏が酒を飲ませて抵抗力を失わせてレイプしたという容疑である。
よくある話と言えばそれまでであるが、女性は酒が強く、不覚になるほど酔ったことはないと言う。
薬を飲まされたというのである。

事件の経緯は次表のようにまとめられている。
Photo

上表にあるように、山口氏には逮捕状が用意されたが、執行取り消しになった。
「週刊新潮」によれば、逮捕状取り消しの判断をしたのは、中村格という当時の刑事部長である。
菅官房長官の信頼の篤い人物だという。
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ある意味で、密室の中の出来事ではあるが、監視カメラの映像が残っているらしい。
山口氏の首相ヨイショ本の出版はこの事件の後であるから、何らかの関係も想定される。
被害女性は泣き寝入りすることなく、公表した。41705182
これからどう展開していくか?
「女性が輝く社会」を標榜するなら、事実解明に積極的に動くべきだが、女性の下着を盗んだ男を大臣に据えるようでは、口先だけのことだろう。
⇒2017年1月17日 (火):不適格大臣列伝(7)高木毅前復興相/アベノポリシーの危うさ(123)

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2017年5月14日 (日)

アホな内閣(13)読売新聞を熟読せよ、だと/アベノポリシーの危うさ(207)

驚くべき答弁である。
安倍晋三首相が8日の衆院予算委員会で、民進党の長妻議員に憲法改正への見解をただされ、「自民党総裁としての考え方は詳しく読売新聞に書いているので、熟読していただければいい」と答えた。

民進党の長妻昭氏から発言の真意を問われた首相は、「(国会の)憲法審査会において議論が佳境に入っていく時を迎えている」と主張。一方で「憲法を議論する場は本来は憲法審査会であろうと思う。この場(予算委)に立っているのは自民党総裁としてではない。内閣総理大臣としての責任における答弁に限定させていただき、どうぞ憲法審査会で活発な議論をされたらどうか」と述べ、具体的な説明はしなかった。
 さらに長妻氏から、自民党が12年に発表した改憲草案と自身の発言の整合性を問われると、「自民党総裁としての考え方は相当詳しく(インタビューに応じた)読売新聞に書いてある。ぜひそれを熟読して頂いてもいい」と発言。長妻氏が「新聞を読めなんていう、そんな馬鹿なことはない」と反発すると、首相は「ここで、党総裁としての考えを述べるべきではないというのが私の考え方だ。
Ws000000
安倍首相、改憲発言の整合性「新聞読んで」 衆院予算委

首相としての立場と自民党総裁としての立場の使い分けである。
これを元財務官僚の高橋洋一氏のように、「弁えた答弁」と賛同する意見がある。

   なぜ、安倍首相が総理大臣としての立場と自民党総裁の立場を使い分ける必要があるかというと、憲法第99条の関係があるからだ。同条は「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と書かれている。
安倍首相「『読売』熟読を」の深層 国会で説明しなかった理由

高橋氏は、「知らないだろうから、教えるが」と言った調子であるが、憲法第99条の規定は周知のことである。
深層でも何でもない。
別人格ではないのだから、立場を使い分けるなんてことはフィクションであり、形式論理に淫した発想であると言えよう。
⇒2017年5月 6日 (土):アホな内閣(9)憲法遵守義務違反の首相/アベノポリシーの危うさ(200)

高橋氏や首相のように、ある時は自民党総裁、ある時は首相、またある時は一私人・・・というように、怪人二十面相か多羅尾伴内のように都合よく考えているのだろうが、ムリと言うものである。
使い分けたとしても、首相は完全な自民党総裁の傀儡であるというに過ぎない。

読売新聞の努力のように評価する人もいるが、日頃から読売の論調を見れば、首相の代弁機関に近いことが分かる。
ジャーナリズムに必要なのことは、権力と間を取って、批判的に伝えることであろう。
読売新聞の勲章ではなく、死亡証明書に過ぎない。

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2017年5月13日 (土)

アホな内閣(12)「そもそも」を閣議決定/アベノポリシーの危うさ(206)

閣議とは何をする場であろうか?
政府は12日、辞書によると「そもそも」には「どだい」という意味があるなどとする答弁書を閣議決定した。
安倍首相が国会で「そもそも」という言葉には「基本的に」という意味があると発言したことについてについての説明である。

「そもそも」問題の由来はどういうことか?
熱心に調べてきた毎日新聞が次のように整理している。
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「そもそも」=「基本的に」閣議決定 文法的に「どだい」無理

4月19日の衆院法務委員会で、民進党の山尾志桜里議員に対して、安倍首相が「山尾氏は『初めから』という理解しかないと思っているかもしれないが、辞書で念のために調べたら『基本的に』という意味もあるとに答弁したことが発端である。

 議論になったのは、過去3回廃案になった共謀罪法案より適用対象を厳しくしたと訴える首相が、「今回は『そもそも』犯罪を犯すことを目的としている集団でなければならない。これが(過去の法案と)全然違う」と述べた1月26日の衆院予算委での答弁。民進党の山尾志桜里氏が「『そもそも』発言を前提とすれば、オウム真理教はそもそもは宗教法人だから(処罰の)対象外か」と尋ねた。
 これに対し、首相は「山尾氏は『初めから』という理解しかないと思っているかもしれないが、辞書で念のために調べたら『基本的に』という意味もある」と主張。「オウム真理教はある段階において一変した。『最初から』でなければ捜査の対象にならないという考え方そのものが大きな間違いであり、いわば『基本的に』変わったかどうかということにおいて、『そもそも』という表現を使った」と述べた。
 これに対し、山尾氏は「詭弁(きべん)を弄(ろう)して必死にごまかしている。わかっていれば辞書で調べる必要がない」と指摘した。
首相答弁の「そもそも」、意味はそもそも? 国会で論戦

これについて、毎日新聞で長年校閲を担当してきた記者が次のようにコメントした。

 普段から辞書と付き合う校閲記者の私は30種類以上の辞書に当たったが、「基本的に」とするものは見当たらなかった。「新明解国語辞典」などを担当する三省堂の吉村三恵子さんも「そんな意味はないと思う」と首をひねる。
 ちなみに「そもそも」の意味は、(1)説き起こす時に使う語(2)元来、最初から、物事の初め・起こり(岩波国語辞典7新版)。(1)の用法もあり、(2)の「最初から」と読み替える山尾氏の指摘は揚げ足取りの印象も受ける。とはいえ「基本的に、という意味もある」とする首相答弁は解せない。本当に辞書を引いたのか。「基本的に」を「そもそも」の類語とするものを見たのかもしれないが、類語は「意味」ではない。
 首相の言葉遣いには以前から突っ込みどころが目立つ。「訂正でんでん」や「私は立法府の長」という発言は話題になった。
 「学研現代標準国語辞典」編者の林史典(ちかふみ)聖徳大教授は「『そもそも』の意味を『基本的に』と解説している辞書はないと思う。安倍首相は他の人の使い方などからそういう意味があると理解していて、辞書にもそう書いてあるはずだと思い込んだのではないか」と分析。政治家の発言について「公の場で話すことは国民に向けた言葉となるので、分かりやすく正確であるよう心がける必要がある。特に組織犯罪処罰法改正案のように解釈が割れる議論ではなおさらだ」と指摘している。
 言葉とその指すものへの厳密さがないと、中身のある議論にならない。
 「そもそも」の意味に「基本的に」の記述がないことを毎日新聞が確認した辞書は、以下の通り。【岩波書店】広辞苑(初版~6版)▽岩波国語辞典(3、4、7新版)【三省堂】大辞林(初版~3版)▽新明解国語辞典(初版、3、5、7版)▽三省堂国語辞典(4~7版)▽三省堂現代新国語辞典(初版、4版)▽電話帳式に引ける国語+漢和辞典▽辞林21(ハイブリッド新辞林も)▽広辞林(6版)【小学館】日本国語大辞典(初版、2版)▽大辞泉(初版、2版)▽国語大辞典・言泉▽国語大辞典▽新選国語辞典(6、8、9版)▽日本語新辞典▽現代国語例解辞典【角川書店】角川必携国語辞典▽角川新国語辞典▽基礎日本語辞典【学習研究社】学研国語大辞典(初版、2版)▽学研現代標準国語辞典(2版)▽新レインボー小学国語辞典【大修館書店】明鏡国語辞典(初版、2版)【講談社】日本語大辞典(2版)【新潮社】新潮国語辞典▽新潮現代国語辞典(2版)【集英社】集英社国語辞典(3版)【旺文社】旺文社国語辞典(8、11版)▽旺文社新総合国語辞典【ベネッセ】ベネッセ表現読解国語辞典【筑摩書房】言海
大丈夫?答弁の解釈、辞書になく…言葉の粗雑さ露呈

首相の答弁を閣議決定でフォローするというパターンであるが、言葉の用法を閣議で決めようということは、土台無理な話である。
そう言えば、公務員秘書を5人も配置した昭恵夫人を、「私人である」と閣議決定したこともあったなあ。
⇒2017年4月14日 (金):森友疑惑(45)女性切り捨て内閣/アベノポリシーの危うさ(182)
⇒2017年3月 4日 (土):森友疑惑(12)総理夫人は私人か公人か/アベノポリシーの危うさ(146)

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2017年5月12日 (金)

アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑/アベノポリシーの危うさ(206)

森友学園にしろ、加計学園にしろ、安部首相のお付き合いが問題の原因である。
⇒2017年2月26日 (日):森友疑惑(6)名誉校長・安倍昭惠総理夫人/アベノポリシーの危うさ(140)
⇒2017年4月27日 (木):加計疑惑(2)文春砲始動か?/アベノポリシーの危うさ(192)

「週刊新潮」5月18日号が、アベ友の1人、山口敬之氏の驚くべき疑惑を報じている。
『警視庁刑事部長が握り潰した「安倍総理」ベッタリ記者の「準強姦逮捕状」』というオドロオドロシイ記事である。
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山口敬之氏とは何者か?
上記リードでは、「安倍総理がもっとも信頼しているジャーナリスト」のようである。
Wikipediaによる来歴は以下のようである。

東京都出身。筑波大学附属中学校・高等学校、慶應義塾大学経済学部卒業後の1990年4月にTBS(現・東京放送ホールディングス)に入社。
・・・・・・
入社当初は報道カメラマンのセクションに配属され雲仙普賢岳火砕流、臨時プノンペン支局でカンボジア国際連合平和維持活動等を取材。その後、1993年に特派員としてロンドン支局に赴任。
・・・・・・
帰国後、社会部(警視庁、運輸省など)、政治部(官邸キャップ、自民党、外務省など)を担当。その後『JNN報道特集』プロデューサー、外信部を経て2013年からワシントン支局長。
ワシントン支局長時代の2015年3月、「ベトナム戦争当時の韓国軍慰安所の存在を指摘するアメリカの公文書」に関する調査報道の記事を『週刊文春』(同年4月2日号)に発表した。

2016年6月に『総理』幻冬舎という本により著作者としてデビューしたことから窺えるように、安部首相サイドに立ったライターである。
私は、安倍信者の知人が貸してくれた『暗闘』幻冬舎(2017年1月)を読んでみた。
予想以上に安倍ベッタリの文章で、ジャーナリストとしての矜恃など、一片も感じられなかった。
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まさに太鼓持ちと呼ぶのが相応しい。
こういう仲間内で、利権を操作しているのであり、実に寒々とした世界である。

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2017年5月11日 (木)

アホな内閣(11)安倍首相の国語力/アベノポリシーの危うさ(205)

安倍首相が改憲について従来より踏み込んだ発言をした。
⇒2017年5月 3日 (水):新安保法はやはり憲法違反/アベノポリシーの危うさ(198)
⇒2017年5月 6日 (土):アホな内閣(9)憲法遵守義務違反の首相/アベノポリシーの危うさ(200)

しかし首相の憲法解釈は正しいのか?
ビックリするような国語力のレベルであり、とても多様な論点を理解しているとは思えない。
首相は、特に学力に秀でているべきだなどと言うつもりではない。
しかし、一国の首相たるもの、国語については最低限の水準を越えていなければならないのではないのか。
安倍首相が1月24日の参院本会議での答弁で、漢字を読み間違えていたことが評判になった。

討論の流れ
蓮舫「安倍総理は『国会の中でプラカードを掲げても何も生まれない』と言った!我々を馬鹿にしているのか!」

安倍総理「一般論を言っただけで、民進党とは一言も言っていない。思い当たる節があるのでしょうか?」

見事な論破に大盛り上がり

蓮舫、下を向いて顔を隠す
この流れの中で安倍総理はこう話している。「自らに思い当たる節がなければ、これはただ聞いていただければいいんだろうと思うわけでありまして、訂正でんでんというご指摘は全く当たりません」
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安倍総理が「訂正云々」を「訂正でんでん」と読み間違えた説が浮上

「云云」(うんぬん)を「伝伝」(でんでん)と読み間違えたらしい。
答弁原稿を見てみたいものだが、答弁を用意した担当者も、まさかルビが必要だとは思わなかったに違いない。
ツイッターには、下記のような皮肉も。
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かつて麻生副首相が、未曾有をミゾユウと読んで顰蹙を買ったが、それを越えるレベルであることは間違いない。
「美しい日本」を標榜するならば、最低限の国語はマスターすべきだろう。
数学者の藤原正彦氏も『祖国とは国語』新潮文庫(2005年12月)と言っているではないか。

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2017年5月10日 (水)

森友疑惑(53)無惨な首相と財務省/アベノポリシーの危うさ(204)

民進党の福島伸享議員が、学校法人「森友学園」問題に絡み、 一時名誉校長に就任した昭恵夫人と学園側が「ずぶずぶの関係」にあったと指摘した。
これに対して、安倍首相はムキになり、「品の悪い言葉はやめた方がいい」「それが民進党の(低)支持率に表れている」と反論した。
唖然とするような開き直りである。
「品の悪い」のは、安倍首相夫妻ではないか。
言葉遣いを問題にする前に、説明責任を果たすべきだろう。

森友問題が国政を停滞させているのは事実だろう。
その原因は、首相夫妻が説明から逃げていることと、財務省が証拠を隠蔽しているからだ。
連休中に公開された音声データについては、財務省の佐川理財局長も本物であることを認めざるを得なかった。
しかしこの期に及んでも、財務省は籠池泰典前理事長が2013年に提出した土地取得要望書を真っ黒に墨塗りして開示した。
170509
東京新聞5月9日

どう考えても、「私や妻が関係していれば、国会議員も辞める」と明言した首相は詰んでいるのである。
安倍夫妻に美学を求めるのはムリだとは思うが、見苦しい限りである。
170510
日刊ゲンダイ5月10日

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2017年5月 9日 (火)

森友疑惑(52)教育勅語をめぐって/アベノポリシーの危うさ(203)

教育勅語が堂々と復権しつつある。
森友学園塚本幼稚園は、園児が暗誦することで有名だった。
⇒2017年2月24日 (金):森友疑惑(4)系列幼稚園と日本会議/アベノポリシーの危うさ(138)
その幼稚園を、安倍昭恵夫人は絶賛し、教育を継続させるための系列の新設小学校の名誉校長に就任していたのである。
⇒2017年2月26日 (日):森友疑惑(6)名誉校長・安倍昭惠総理夫人/アベノポリシーの危うさ(140)

稲田防衛相は、3月11日の閣議のあとの記者会見で、戦前などに使われていた教育勅語について、親孝行など、現代でも通用するような価値観があるとしたうえで、唯一の教育方針として取り扱うことは不適切だという認識を示した。
稲田氏の言うのは、、親孝行とか、夫婦仲よくとか、友達との信頼関係とかであるが、それは教育勅語を持ち出すまでもなく当たり前のことである。
部分的に良いことが書いてあるといって、評価するのは間違いである。
要素の意味は、文脈によって定まるのであって、部分の総和が全体にはならないことは常識である。

しかし、安倍内閣は、 3月31日、教育勅語について、「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは否定されることではない」との答弁書を閣議決定した。
このことについて、日本経済新聞は、4月9日の社説で以下のように書いた。

 教育勅語は1890年、大日本帝国憲法が施行された年に発布された。親孝行など臣民が守るべき徳目を列挙する一方、「万一危急の大事が起こったならば、大義に基づいて勇気をふるい一身をささげて皇室国家のためにつくせ」(旧文部省の通釈)と説く。
 個々の徳目の当否以前に、天皇が臣民に説諭する「語りの構造」自体が、国民主権を原理とする現憲法になじまないことは明白だ。1948年に衆参両院が、排除や失効を決議したゆえんである。
 その意味では、学校現場を預かる松野博一文部科学相が、「道徳を教えるために教育勅語のこの部分を使ってはいけないと私が申し上げるべきではない」との認識を示したことには違和感を覚える。
 勅語は部分ではなく全体の効力を失ったと解すべきだ。道徳の教典として復活させてはいけない。
教育勅語は道徳教材に使えぬ

日経新聞の政治的スタンスは保守と言うべきだろうが、その日経にしてこう言うのである。
つまり余りに非常識な閣議決定である。
勅語とは「天皇が国民に対して発する意思表示の言葉」である。
国民主権との関係で、どう教材として使うのだろうか?

さらには以下のように言うべきかも知れない。
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教育勅語(教育ニ関スル勅語)は、山縣内閣の下で起草され、明治天皇の名によって山縣有朋内閣総理大臣と芳川顕正文部大臣に下された教育に関する勅語で、以後の大日本帝国において、政府の教育方針を示す文書となったものである。
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教育勅語暗唱のきっかけは?

教育勅語の精神(キモ)は、「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」の部分にあることも、普通の読解力があれば分かる。
三原じゅん子というオッチョコチョイが参院予算委で「八紘一宇」という言葉を称賛したことがある。
⇒2015年3月18日 (水):確信的「無知」の「無恥」・三原じゅん子/人間の理解(10)
稲田防衛相も同類と言えよう。
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東京新聞3月10日

稲田防衛相は、平成18年に月刊誌が企画した自民党の国会議員の座談会で、「教育勅語の素読をしている幼稚園が大阪にある」と述べた。
そして、当時、文部科学省が教育勅語を幼稚園で教えるのは不適当としたことに対して、文部科学省の担当者に「教育勅語のどこがいけないのか」と、みずから問い合わせたとしている。
この時点で(は)、森友学園にひと肌脱いでいたのである。
稲田防衛相は、教育勅語の文脈を理解する読解力を持ちえない程度の国語力だということがはっきりした。

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